一般歯科では、むし歯や歯周病の治療の他に入れ歯の製作や調整、かみ合わせ、知覚過敏、歯ぎしりなどお口の中の様々な悩みを解決します。
一般歯科
むし歯の治療
むし歯なったら削って、被せ物や詰め物をすれば大丈夫だと思っている方はいらっしゃいませんか?
実際、被せ物や詰め物による治療で歯の形態や機能は回復できますが、削れば削るほど歯の寿命は短くなってしまう場合が多いのです。つまり、歯は一度削ってしまうと二度と元に戻ることはないということです。
以前までは、むし歯になったら歯を大きく削り(予防拡大)、型をとって銀歯をつめる。歯がグラグラになったら抜いてブリッジや入れ歯をいれる。といった治療が主流でした。
しかし、近年では修復材料の進歩によりMI(ミニマル・インターベーション:削る量を最小限にとどめ、健康な歯質を可能な限り残す)という概念に基づく治療に変わってきています。
当クリニックでもMIの概念に基づき、歯を削る際には2種類のうしょく検知液(細菌に感染した歯質を染め出す薬)を使用してむし歯だけを削る。また、残せる可能性のある歯は極力抜かない。といった方針で治療を行っています。削る量を少なくすることにより、保険適応の白い詰め物(レジン)ができる範囲も大幅に増えます。
また、多くの方が抱く「歯医者=痛い、怖い」というイメージを覆すべく、痛みを極力抑えた治療を心がけ、治療を受けられる方にストレスがかからないよう配慮しています。
歯周病の治療
左下図のように、歯を失う主な原因はむし歯と歯周病です。
近年、日本人のむし歯は減少傾向にあります。一方で、歯周病は増加傾向にあり30歳以上の約8割が歯周病に罹患していると言われています。
歯周病は、歯を支えている骨(歯槽骨)が破壊され溶けてしまう病気です。
右上表のように、若いときに歯を失う1番の原因はむし歯ですが、30代後半から歯を失う最大の原因は歯周病になります。
歯周病はある程度進行するまで、腫れや痛みなどの自覚症状がほとんど出ないため、気付いた時にはすでに手遅れになってしまっていることが多く、歯槽骨が広範囲に破壊されている場合があります。一度破壊された歯槽骨を元に回復させることは困難で、歯周病が進行してしまうと最終的には抜歯になってしまうのが現実です。また、歯周病はお口の中だけではなく、糖尿病や心臓病などの全身疾患や、早産、低体重児出産にも深く関係している事が解明されつつあります。
お口だけでなく全身の健康を守るためにも、正しい歯磨きを毎日実践し、歯科医院での定期的な検査と歯石の除去を行いましょう。
次の症状がある場合、歯周病の可能性があります。
- 朝起きたとき、口の中がネバネバする。
- 歯を磨いた時に血が出る。
- 口臭が気になる。
- 歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい。
- 歯がグラグラしたり、浮いているような感じがする。
- 歯茎が赤く腫れたり、膿が出る。
- 硬いものを噛むと痛んだり、噛みにくい
歯周病治療の流れ
歯周病の一番の原因はプラーク(歯垢)と歯石です。プラークとは食べ物のカスではなく細菌の塊で、いろいろな種類の細菌が住みついています。また歯石とはこのプラークが固まったものです。
歯周病の治療の基本は、歯垢と歯石を徹底的に除去することです。
歯周病は初期の段階で適切な処置を行うことにより、良好な治療結果を得ることができます。
次のような順序で治療を進めていきます。
軽度歯周病の場合
歯と歯ぐきの間の溝(歯周病ポケット)の深さは3~4mm程度で、自覚症状はほとんどなく、たまに出血がみられる状態です。この段階であれば、歯石の除去(スケーリング)と歯磨きをしっかり行うことで、健康な歯ぐきを取り戻せます。中度歯周病の場合
歯周ポケットの深さは4~6mm程度、歯槽骨が壊され始めています。上記の軽度歯周病の治療のあと、歯周ポケット内の歯根表面にこびりついた歯石を丹念に取り除きます。(ルートプレーニング)。必要に応じて麻酔をします。重度歯周病の場合
歯周病ポケットの深さは8mm以上、歯を支える骨が広範囲に溶け、グラグラしている状態です。治療しても改善が見込めない場合には早期に抜歯します。ルートプレーニングを行っても症状が改善しない部分に対しては、歯周外科治療と呼ばれる治療が行われます。
麻酔をして歯肉をメスで切り、骨から剥がして歯根や骨を見えるようにして、歯石や感染歯質を徹底的に除去します。
骨が溶けてデコボコになってしまったところを平らにして歯肉を縫合します。
小児歯科
乳歯の生え始める生後6カ月くらいから、永久歯への生え代わりが完了する12歳くらいまでのお子様を対象とし、永久歯への適正な生えかわりを促し、口腔内の良好な環境をつくることを目標に、むし歯や歯肉炎の治療と予防、咬合誘導などを行います。
将来、永久歯やその歯並びが綺麗であるためには、乳歯からしっかり管理していくことが重要です。
乳歯や生えて間もない永久歯のむし歯は進行が非常に早いのが特徴です。
乳歯を早期に失ってしまうと永久歯の咬みあわせに大きく影響する場合があります。
そのためにもむし歯やその他の異常を早期に発見するための定期的な検診と、むし歯にならないための予防処置(フッ素塗布、シーラント、PMTC)や適切な歯磨きの習得が非常に重要です。
当クリニックでは、お子様の自主性を重視した治療を原則としておりますが、進行したむし歯が多数あったり、強い症状があるなど治療の必要性が高い場合で、暴れるなどして治療が困難な時は抑制ネットを使用した治療を行うことも可能です。
また、むし歯の治療に際しては、治療回数を極力少なくするよう、金属の詰物は原則使用せず白い詰物(コンポジットレジン:保険適応)を使用しています。
むし歯になりにくい環境へ
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌はいません。では、なぜむし歯になるのでしょうか?
むし歯は感染症です。むし歯菌を持つご家族の方が口をつけた箸やスプーンでお子様に食事を食べさせたり、硬いものを噛み砕いて与えることなどで、お子様にむし歯菌がうつってしまう…というのが原因のひとつと言われています。
むし歯菌への感染時期を遅らせることで、将来むし歯ができにくくなるというデータも報告されています。
現在のお子様をむし歯から守ることは、将来のお子様のお口の健康を守ることにつながります。
お子様をむし歯から守る4つの方法
- ご家族の方のお口を清潔に保つことが大切です。むし歯がある場合は、しっかり治しましょう。
- おやつ(間食)のダラダラ食いは止めましょう。無糖、糖類0g、シュガーレスやキシリトールなどと表示されている製品がお勧めです。
- 小学校を卒業するまでは仕上げ磨きとデンタルフロスをしてあげましょう。
- 歯科医院での歯磨き指導やフッ素塗布、シーラントなどを活用しましょう。
歯科口腔外科
口腔内および周辺の炎症、腫瘍、嚢胞、先天異常、外傷、骨折、抜歯、歯牙移植、顎関節疾患、神経疾患などを解決します。
当クリニックではこれらのうち、軽度の外傷の処置、小帯切除手術、骨隆起削除手術、腫瘍などの口腔内粘膜疾患の発見および初期診断、顎関節症の初期診断、治療などを行っています。
より専門的な処置や検査が必要な場合には、大学病院や総合病院の歯科口腔外科を紹介させていただきます。